【YouTubeのスパムコメント】影響や対処法を解説

普段からパソコンやスマホを利用している人であれば、一度や二度は「スパム」の存在に触れた経験があるのではないでしょうか。スパム行為はメールやメッセージだけではなく、SNSのコメントからも発生します。
今回は多くのスパム行為のなかでも、YouTubeのスパムコメントについて解説します。自身のチャンネルがスパム被害に遭っている人はもちろん、応援しているクリエイターがスパム被害に遭っているのを見かけた人も、ぜひ参考にしてください。
そもそも「スパム」とは何のこと?

スパムとは、望んでいないにもかかわらず一方的に送信されてくる迷惑メールを指します。メールの目的は、他サイトへの誘導、商品の宣伝、マルウェアやウイルスへの感染などさまざまです。
昨今ではネットワークの利用用途が広がったことに伴い「メール、メッセージ、コメントなどを通して行われる迷惑行為全般」をスパムと称する傾向にあります。架空請求や儲け話などの詐欺も多く、デジタル化する現代における課題の一つといえます。
スパムへの反応や返信を間違えると、ランサムウェアなどのマルウェアに感染し、取引先の情報を奪われる可能性もゼロではありません。財産や社会的信用を失う恐れがあるため、注意が必要です。
下記の記事では、スパムの意味をさらに深く解説しています。パソコンやスマホの利用においてスパム被害に遭わないための対策も紹介しているので、今回の記事とあわせて参考にしてください。
【事例あり】スパムとは?スパムメールやメッセージの見分け方と対策
YouTubeにおけるスパム被害の例
ここでは、YouTubeにおけるスパム被害の例をご紹介します。
- 動画内で別のサイトに誘導する
- お金を稼げると約束し、コンバージョンを得る
- 同じ内容のコメントを繰り返す
- スキームやねずみ講に勧誘する
- 有害なサイトに誘導する
- 閲覧中にポップアップが表示される

数あるSNSのなかでも、YouTubeは動画投稿・視聴を主としたプラットフォームです。YouTubeにおけるスパム行為は、基本的に動画のコメント欄で行われます。
スパム被害から身を守るために、動画投稿視聴コンテンツであるYouTubeならではのスパムの特徴について学んでいきましょう。
動画内で別のサイトに誘導する
YouTubeのスパムでは、動画内で別のサイトに誘導するコメントが多い傾向にあります。誘導先は詐欺やフィッシングサイトなどの悪質なサイトとは限らず、個人の利益を目的とする場合もあります。
代表的なものが、再生数が数百万回を越えているような動画のコメント欄に、アフィリエイトブログのリンクを掲載する行為です。
動画に関連するURLであるかのように装い「このサイトでも詳しく解説してるから見るべき」「この動画で紹介しているグッズを買いました!レビューブログを書いたので、よかったら見てください」などのコメントを記載し、個人ブログに誘導します。
誘導されたブログのアソシエイトリンクをユーザーがクリック、購入すると、ブログ主に収益が入る仕組みです。なかには無関係のブログのURLを貼り付けるユーザーもおり、迷惑行為の一つといえるでしょう。
お金を稼げると約束し、コンバージョンを得る
YouTubeのコメント欄では、情報商材を販売するための書き込みも存在しています。そもそもYouTubeがスパムと認定する条件には「動画内容と無関係であること」が含まれています。そのためお金儲けや副業などの誘導は、明確なスパム行為です。
「ここに投資すれば〇年後に〇倍になって帰ってきます」「会社の隙間時間で月〇万円稼げる情報を買いませんか?」など、お金に関わるコメントには要注意です。スパム行為を通じた宣伝は、詐欺行為や悪質なビジネスに該当する可能性が高いでしょう。
同じ内容のコメントを繰り返す
YouTubeでは、同じ内容のコメントや意味不明な文字の羅列なども、スパム行為に含まれます。たとえ「面白かったです!」「次回も楽しみです!」などのポジティブなコメントでも、同一する文や類似する文を連投される場合はスパム行為といえるでしょう。
一文字だけのコメントや意味不明なコメントは、明確な荒らし行為としてスパム認定されます。外部サイトに誘導する目的ではなくても、他ユーザーに迷惑をかける行為はスパムといえるのです。インターネット上の荒らし行為は数十年前から存在しており、トレンドとなるプラットフォームに沿って形態を変え続けています。
スキームやねずみ講に勧誘する
YouTubeのコメント欄でスキームやねずみ講に勧誘する行為は、明確なスパムです。社会の変化に応じてビジネスの形態も変わるなかで、インターネットを通じた詐欺ビジネスも横行しています。ビジネスに関連する書き込みやURL記載があった場合は要注意といえるでしょう。
たとえばスキーム詐欺では「資金を運用して配当金を還元する」と騙し、多額の金銭を騙し取ります。ねずみ講は違法な配当組織であり、スパム以前に「無限連鎖講の防止に関する法律」における犯罪行為です。
有害なサイトに誘導する
YouTubeのスパム行為では、個人ブログ以外にも有害なサイトに誘導されるケースがあります。代表的な例として、儲け話やアダルトな内容を連想させる書き込みとともに、悪質なURLを記載するパターンが挙げられます。
有害なサイトでは個人情報法を収集したり、マルウェアに感染させたりなど、生活や信用に大きな影響を与える被害に遭う可能性もゼロではありません。好奇心や下心など、人間の欲求を掻き立てるような内容の書き込みには注意するべきでしょう。
閲覧中にポップアップが表示される
YouTube特有のスパム行為として、閲覧中のポップアップが挙げられます。動画を視聴していると、突然「スパムメッセージが〇件あります」「不要なデータを削除してください」などの表示が現れるのが特徴です。
多くの場合、閲覧中のポップアップはアプリの広告です。誘導されるアプリのなかには、個人情報の収集を目的としたものも存在しています。アプリかどうかを判断するためには、ポップアップ画面の付近に「広告」や「PR」「AD」などの文字があるかをチェックしてください。
YouTubeでスパム投稿されることによる影響
ここでは、YouTubeでスパム投稿をされることによる影響をご紹介します。
- チャンネルのイメージダウン
- チャンネルの評価が下がる
- アカウントがBANされるリスクが上がる
スパムコメントは閲覧したユーザーを危険に晒すだけではなく、動画投稿者の評価にもネガティブな影響を与えます。
スパムコメントはGoogle評価の対象外になるだけではなく、今後のクリエイター活動の弊害になるでしょう。スパムによる影響を学び、具体的な対策につなげることが大切です。
チャンネルのイメージダウン
YouTubeのスパムコメントは、チャンネルのイメージダウンにつながります。たとえば視聴した動画のコメント欄に、情報商材やねずみ講に誘導するコメントが並んでいた場合、どのように感じるでしょうか。
スパムコメントでは「この投稿者は誰かの恨みを買っている人なのかも」「なんだかあやしいビジネスに手を出している人なのかな」など、不必要なネガティブイメージが付与されてしまう可能性があります。チャンネルのイメージダウンは、登録者数や再生回数の減少、伸び悩みにつながるため注意が必要です。
チャンネルの評価が下がる
YouTubeはGoogleからの評価が上がることで、ユーザーの検索結果画面に表示されやすくなります。その反面、低評価の動画はインプレッション率が下がります。同一内容や動画との関連性がないスパムコメントは、チャンネルの評価を下げる要因になってしまうでしょう。
Googleの評価を上げるためには、コメントへの返信率も重要な要素です。スパムコメントは「返信する価値がないコメント」であるため、投稿者はもちろんユーザーからも無視される傾向にあります。迷惑な内容でコメント欄を埋めるスパムは、まさに百害あって一利なしなのです。
アカウントがBANされるリスクが上がる
悪意あるスパムコメントが原因で、無害な投稿者のアカウントがBANされてしまう(アカウントが廃止、停止してしまう)可能性があります。なぜならYouTubeでは、公序良俗に反するコメントが多くなると、動画や生放送を配信しているアカウントが処分対象になるからです。
たとえば犯罪をほのめかす内容のコメントで荒らされていたり、生放送中にアダルト画像をアイコンにしたユーザーがコメントを連投したりすると、アカウントBANのリスクが高まります。
YouTubeのスパムコメントの対処法
ここでは、YouTubeのスパムコメントへの具体的な対処法をご紹介します。
- スパムコメントを手動で削除する
- コメントの投稿者をブロックする
- コメントを承認制にする
- YouTubeにスパムとして報告する
スパムコメントの被害では早めの対処が重要です。放置する時間が長引くほどチャンネルの評価が下がり、ユーザーからのイメージもネガティブなものになってしまいます。今後も健全なクリエイター活動を続けるために、適切な対処法を取り入れていきましょう。
スパムコメントを手動で削除する
スパムコメントの対処法として、手動による削除が挙げられます。以下に、操作方法の手順をご紹介します。

コメントの右上に表示されている「・・・」を選択します。

次に「削除」を選択してください。以上の操作で、コメントの削除は完了です。
一つひとつ地道に消していく必要はありますが、スパムコメントを確実に削除できる方法といえます。コメントの削除は、動画投稿者本人にしか行えない点に注意しましょう。
コメントの投稿者をブロックする
同一アカウントからのスパムコメントの量が多い場合は、コメントではなくユーザー単位でブロックも可能です。YouTube Studioに加入している投稿者がユーザーをブロックすれば、今後投稿する動画でも該当するユーザーからのコメントを防止できます。

該当ユーザーのアカウントトップ画面に移動し、右上の「・・・」を選択します。

次に「チャンネルでユーザーを非表示にする」を選択してください。

確認画面が表示されるため、右側の「ユーザーを非表示にする」を選択すれば完了です。
コメントを承認制にする
スパムコメントの量に悩まされている場合は、コメントの投稿に制限をかけるのも一つの手段です。YouTube Studioで「すべてのコメントを保留にして承認」を設定することで、一覧に掲載されるコメントを選択できます。

まずはYouTube Studioにログインし、左側から「設定」を選択します。

「コミュニティ」を選び「デフォルト」から「チャンネルへのコメント」を選択。上記画像のように「すべて保留」にチェックを入れて保存すれば完了です。
YouTubeにスパムとして報告する
スパムは、YouTubeに報告して対処も可能です。投稿者以外がコメントの右上に表示されている「・・・」を選択すると、以下の画面が表示されます。

上記から「商業目的のコンテンツやスパム」にチェックを入れ「報告」を選択してください。
コメント欄のスパムをクリックしてしまった…対処法は?
ここでは、コメント欄のスパムをクリックしてしまったときの対処法をご紹介します。

- ページを閉じてコメントを通報・非表示にする
- IDやパスワードを変更する
- ウイルス対策ソフトでスキャンを実施する
YouTubeのスパムコメントのURLは、基本的に「スパムの対象がメールからYouTubeに変わったもの」です。そのため、一般的なスパム(メールやメッセージによるもの)と同様に、フィッシングサイトや偽装サイトに飛ばされる可能性が高いと考えられます。
スパムコメントのURLを踏んでも慌てずに、状態に応じて適切な対処を取り入れていきましょう。
ページを閉じてコメントを通報・非表示にする
コメント欄のスパムURLを開いてしまったときは、すぐにページを閉じ、コメントを通報してください。「商業目的にコンテンツやスパム」以外でも、迷惑行為であれば通報が可能です。

上記のなかから該当する項目をチェックして「報告」を選択すれば完了です。
またフィッシングサイトに誘導するコメントでは、開いただけでは被害に遭わないケースも多い傾向にあります。操作を進めて登録しようとせず、すぐに閉じるよう心がけましょう。以下の記事ではフィッシング詐欺について詳しくまとめていますので、あわせて参考にしてください。
IDやパスワードを変更する
スパムコメントのURL先でIDやパスワードを登録してしまった場合は、すぐに該当する情報を変更しましょう。悪意のあるサイトには個人情報の収集を目的としているものもあり、放置しているとプライバシーが侵害されたり資産を失ったりするリスクがあります。
もしアプリをインストールさせられた場合は、すぐにアンインストールしてください。あやしいサイトと同様に個人情報が盗まれる可能性があるだけではなく、マルウェアやウイルスへの感染が懸念されます。
ウイルス対策ソフトでスキャンを実施する
アプリのアンインストールが終わったら、ウイルス対策ソフトでスマホやパソコンのスキャンを実施してください。ウイルス対策ソフトでは、高度な機械学習を活用したマルウェアファイルのスキャン・削除機能が備えられているものを選びます。
ウイルスやマルウェアは、感染してすぐに症状が現れるタイプもあれば、時間をかけて個人情報を集めていくタイプもあります。「とくに変化がないから大丈夫そうだ」と自己判断せずに、専門的な対策ソフトやアプリを導入してください。
自分がスパム認定されたときの確認・対処法
YouTubeのコメントでは、自分がスパムとして認定されてしまうケースがあります。悪意がないコメントでも、投稿者や周囲から見て「スパムだ」と認定されたら、通報を受けてしまうのです。
スパム認定されたときは動画にコメントができなくなってしまいます。しかしYouTubeにおいて、自分がスパム認定されていることを確実に確認する方法はありません。なぜなら確認できるとすぐに対策がとられ、セキュリティの意味がなくなってしまうからです。
通信環境やデバイスの環境によってコメントできない可能性もあるため、キャッシュクリアや別のデバイスでの投稿などを試してみましょう。これらを試してもコメントできない場合は、残念ながらスパム認定されている可能性が高いでしょう。
スパム認定を自分から解除する方法はありません。どうしてもコメントしたい場合は、新しいアカウントを作成する必要があります。
YouTubeのスパムは、即通報・ブロックなどの早急な対策が重要
今回は、YouTubeにおけるスパム行為についてご紹介しました。スパムコメントの放置は、動画の視聴回数の低下につながります。長期的にクリエイター活動を続けたい場合は、早急な対策が必要になるでしょう。
現在、YouTubeのスパムコメントは警察への通報対象にはなりにくい傾向にあります。しかしスパムの誘導先である詐欺サイトは対象になるため、状況に応じて適切な対応を選択していきましょう。
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