スタバなど無料Wi-Fiで注意したいリスクとその解決法
スタバなどの無料Wi-Fiサービスを安全かつ快適に利用するために必要な知識を、セキュリティ面を中心に解説します。
スタバ(スターバックスコーヒー)など、最近では店内に無料Wi-Fiサービスを設けているカフェが多くなっています。このWi-Fiサービスを使えばスマートフォンのデータ通信料節約になりますし、ノマドワークなどノートパソコンで仕事をする人にとっても快適です。
特にスタバではWi-Fiだけでなく電源コンセントを利用できる席を設けていることもあり、ノートパソコンを広げている人の姿も珍しくありません。
とても便利なサービスなだけに利用者からも人気ですが、セキュリティなどに関する不安や疑問をお持ちの方もいらっしゃると思います。
そこでこの記事では、スタバなどの無料Wi-Fiサービスを安全かつ快適に利用するために必要な知識を、セキュリティ面を中心に解説します。
1.スタバのWi-Fiサービス概要
最初に、スタバの無料Wi-Fiサービスについてその概要や使い方を解説します。
1-1.スタバの無料Wi-Fiサービスとは
スタバの多くの店舗では店内に無料で接続できるWi-Fiサービスがあります。接続方法も難しくはなく、一度の接続で1時間まで利用可能です。1時間経つと接続が自動的に切れますが、再度接続しなおせばまた1時間利用できます。
⇒ Free Wi-Fi(STARBUCKS)
1-2.スタバの無料Wi-Fiに接続する手順
スタバの無料Wi-Fiに接続する手順は、とても簡単です。
手順① 「at_STARBUCKS_Wi2」というSSIDを探します。
手順② 接続したら自動的に開くログイン画面で「インターネットに接続」をクリック(タップ)します。
手順③ 利用規約への同意を求められるので、「同意する」をクリック(タップ)すると、インターネットに接続されます。これで接続操作は完了です。
一度の操作で1時間接続できるので、もし1時間以上利用したい場合は接続が切れた時に再び同じ操作をします。
1-3.スタバの無料Wi-Fiの安全性について
先ほどの操作で注目していただきたいのは、ボタンの下にある注意書きです。暗号化されていないため通信を傍受されるおそれがある、とあります。
この注意書きの通り、スタバの無料Wi-Fiは暗号化されていません。誰でも簡単に利用できるようにする利便性向上のためですが、利便性が高い一方でセキュリティには注意してくださいよという意味です。この対策については、本記事内で後述します。
2.スタバWi-Fiを利用する際のリスクと解決法
スターバックス社も「傍受のおそれ」というように注意喚起をしている非暗号化Wi-Fi通信のリスクと、その解決方法について解説します。
2-1.非暗号化通信のリスク
Wi-Fi通信が暗号化されていないと、どんなリスクがあるのでしょうか。
2-1-1.通信内容の覗き見、情報漏洩
Wi-Fiは電波による無線通信なので、その電波が届くところにいれば受信することが可能です。暗号化されていれば仮に受信できたとしても意味を解読することができませんが、スタバのWi-Fiをはじめとする各種無料Wi-Fiサービスの多くは暗号化されていないため、やり方さえ知っていれば通信内容を覗き見することができてしまいます。
ただ、昨今のサイトはほぼhttps接続が標準となっているため、内容の覗き見は出来ないと思われます。
これはスタバのWi-Fiに限らず、暗号化されていないWi-Fi全体に付き物のリスクです。
2-1-2.不正アクセス
スタバの店内でWi-Fiを利用している人は無線LANによって接続されています。同じLANに接続されている他のデバイスからはアクセス出来ないように設定されていますが、用心に越したことはありません。
共有フォルダの設定を解除したり、他人に見られたくないファイルなどを外部記憶装置に転送しておくなどの対策をしておくと良いでしょう。
2-1-3.直接的な覗き見
Wi-Fiの利用と直接の関係はありませんが、スタバのように多くの人が出入りするような空間でノートパソコンやスマートフォンなどを使っていると、その画面を覗き見されるリスクがあります。
特にノートパソコンは画面が大きく、多少離れたところからでも画面を見ることができるため、モニターに映し出されている内容が漏洩する可能性があります。
Wi-Fiの暗号化と直接の関係はないものの、せっかくWi-Fiのセキュリティに留意していてもこうした覗き見によって情報が漏洩してしまっては本末転倒なので、こちらも留意しておくべきでしょう。
2-2.スタバWi-Fiを安全に利用する方法
スタバの無料Wi-Fiサービスを安全かつ快適に利用する方法について、4つの対策を解説します。
2-2-1.VPNを利用する
暗号化されていないWi-Fiであっても、VPNというサービスを使うことによって暗号化をして、通信内容の覗き見を防ぐ方法があります。VPNとはVirtual Private Networkの略で、日本語では仮想専用線と訳されています。
暗号化をすることで擬似的な専用線を作り、そこでデータをやり取りすることでその内容が守られるという仕組みです。VPNについての詳しい解説や具体的な利用方法については、以下の記事をぜひご参照ください。
⇒ VPNとは?その基本と無料Wi-Fiを安全に利用する方法
2-2-2.セキュリティソフト(アプリ)を導入、最新の状態に保つ
暗号化されていないWi-Fiでの通信に限らず、あらゆるリスクへの対策という意味においてセキュリティソフトを導入して常に最新の状態に保っておくことは有効です。有料の製品は期限内であれば有料版と同様の機能が無料で使用できます。
セキュリティソフト名 | 体験版日数 |
---|---|
ノートン 360 | 30日間 |
アバスト無料アンチウイルス | 無期限 |
カスペルスキー セキュリティ | 30日間 |
マカフィー トータルプロテクション | 30日間 |
ウイルスバスター クラウド | 30日間 |
最近ではパソコンだけでなくスマートフォンを狙った脅威も顕在化してきているので、スマートフォンユーザーの方も他人事と思うことなく対策をしておきましょう。これらの実績のあるセキュリティソフト企業がリリースしているセキュリティアプリであれば、実際に存在する数多くのマルウェアを検知してくれます。
モバイル セキュリアプリ名 | 体験版日数 |
---|---|
ノートン 360 (※) | 30日間 |
カスペルスキー インターネットセキュリティ | 30日間 |
マカフィーモバイルセキュリティ | 14日間 |
ウイルスバスター モバイル | 30日間 |
※ 体験版のご利用にはGoogleアカウントにお支払い方法が追加されている必要があります。ノートン以外の製品についてはそれぞれの会社の手順に従ってください。
2-2-3.ファイル共有設定を無効にしておく
LAN内のデバイス間でファイルのやり取りをする際に共有機能を使うと便利ですが、暗号化されていない公衆Wi-Fiに接続している場合は、同じLANの中に他人も接続されている状態になるため、ファイル共有の設定を無効にしておくことをおすすめします。
スタバのWi-Fiはこの設定が有効になっていても共有ファイルにアクセスできないように設定されていますが、特にスタバ以外のWi-Fiに接続する可能性がある場合は無効にして用心するに越したことはありません。
2-2-4.トイレなど離席時の覗き見を防ぐ
先ほど直接的な覗き見のリスクについて述べましたが、このリスクを解消するためにトイレなど離籍席をする際に画面を閉じておきましょう。もちろん画面を閉じてから再開する際にはパスワードの入力を求める設定にしておくことも必須です。
スマートフォンの場合は離席する時も持って席を立つことを強くおすすめします。スマートフォンの場合はロック画面を設定していたとしても端末そのものの盗難リスクがあるため、常に身につけておくのが無難です。
3.スタバWi-Fiでよくある現象の原因と対処法
スタバのWi-Fiサービスを利用するのにあたって、よくある現象についての解説と対処法も付け加えておきたいと思います。
3-1.しばらく使っていると勝手に切れる
快適に使っていたのに突然Wi-Fiが切れたという場合は、まず利用時間をチェックしてみてください。スタバの無料Wi-Fiは1時間で自動的に切れるようになっているため、気づかぬうちに1時間が経過している可能性があります。
その場合は最初と同じ手順で接続しなおせば、同様に利用することができます。
3-2.突然Wi-Fi接続が切れる、もしくは通信速度が遅い
利用開始から1時間経っていないのにWi-Fiの接続が切れてしまったり、切れないまでも通信速度が遅くなることがあります。この場合、店内に同じくWi-Fiを利用している人の数が多くなり、回線が混み合っていることが考えられます。
時間によっては学生の方などがWi-Fi利用目的でスタバを利用するというケースも多いため、Wi-Fiを使用する人が増えるとその分通信速度は遅くなります。
3-3.安全な接続ではないという警告が表示される
スタバなどの無料Wi-Fiサービスに接続すると、セキュリティソフトが警告を発することがあります。例えば、ノートンモバイルセキュリティでは以下のような警告を発します。
暗号化されていないWi-Fiに接続しようとすることを受けてそのリスクについての警告を発しているので、この記事で解説しているようなリスクについて理解した上で接続を継続してください。
「リスクがある」という警告であり、そのまま接続を継続すると今すぐ大変なことになるというわけではありませんので、ご安心ください。
とはいえリスクがあることに変わりはないので、より確実にセキュリティを確保するのであればVPNを利用するか、もしくは暗号化されていないWi-Fiでの通信内容に注意するなどの対策をとってください。
4.まとめ
スタバをはじめとするカフェなどで普及が進んでいる無料Wi-Fiは、ノマドワーカーの方々や外国人観光客、さらにはデータ通信量を節約したいスマートフォンユーザーなどにとって大変便利なサービスです。
しかしその一方で利便性を確保するために暗号化されていないことなど一定のリスクがあるので、それを理解した上でしっかりと安全を確保し、安全かつ快適に無料Wi-Fiサービスを利用しましょう。
※記事内容の利用実施は、ご自身の責任のもとご判断いただくようお願い致します。
編集者注記: 私たちの記事は、教育的な情報を提供します。 私たちの提供物は、私たちが書いているすべての種類の犯罪、詐欺、または脅威をカバーまたは保護するとは限りません. 私たちの目標は、サイバーセーフティに関する意識を高めることです。 登録またはセットアップ中に完全な条件を確認してください。 個人情報の盗難やサイバー犯罪をすべて防ぐことは誰にもできないことと、LifeLock がすべての企業のすべての取引を監視しているわけではないことを忘れないでください。 Norton および LifeLock ブランドは、Gen Digital Inc. の一部です。
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