iPhoneの位置情報に関する不安を今すぐ解消する確認方法と設定方法

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iPhoneの位置情報について、「何となくプライバシーが漏れているようで不安」という感覚をお持ちではないでしょうか。今回はiPhone位置情報のリスクやリスクを回避するための設定方法をご紹介していきます。


iPhoneの位置情報はとても便利な機能なので日々お世話になっている方は多いと思いますが、その一方で位置情報について、「何となくプライバシーが漏れているようで不安」という感覚をお持ちではないでしょうか。地図アプリや紛失時の発見など位置情報がとても役立っている面はあるものの、知らないところで位置情報が誰かに知られていないか?そこからトラブルに発展しないか?という不安は尽きません。

そこで、iPhoneの位置情報機能についての不安を解消するために、

  • iPhoneの位置情報機能についての基本
  • 現在の設定を確認する方法
  • 位置情報の設定を安心できるものにしておく方法
  • すでに記録されている位置情報を適切に管理する方法

といった情報をまとめました。

これでもうiPhoneの位置情報で悩むことはなくなるので、ぜひ最後までお読みください。

1.iPhoneの位置情報機能についての基本

iPhoneには、位置情報機能が標準装備されています。この位置情報機能を使うと、GPS衛星と通信を行うことで正確にそのiPhoneがある位置を知ることができます。

位置情報機能については知らない間に自分の現在位置が知られてしまうことなどプライバシーの観点から賛否があることはご存知の通りですが、それでも位置情報機能があるのは、さまざまなメリットがあるからです。

1-1.とても便利なiPhoneの位置情報機能

GPSを使ったiPhoneの位置情報機能は、うまく利用するととても便利な機能です。iPhoneの位置情報機能を使った便利な使い方としては、以下のようなものがあります。

  • 地図アプリでカーナビのような使い方ができる(歩行中も道案内をしてくれる)
  • iPhoneの現在位置が分かるので、紛失時も探しやすい
  • iPhoneの位置情報によって迷子を防止できる
  • 位置情報ゲームを楽しめる
  • 写真撮影と同時に位置情報を記録できる

これらのメリットについては第5章でも詳しく解説しますが、メリットの裏返しでリスクも潜んでいるので、当記事ではそのリスクについてもしっかり注意喚起して対策についても解説します。
 

1-2.iPhoneの位置情報に潜むリスク

iPhoneの位置情報機能には前項でご紹介したようなメリットがありますが、その一方でリスクが潜んでいることも各方面から指摘されています。この記事をお読みになっている方々も、これらのリスクについての懸念や不安をお持ちだと思います。

1-2-1.写真からの位置情報漏洩

iPhoneで撮影した写真に位置情報が記録されることにより、その位置情報から「写真を撮影した場所」を意図しない相手に知られる可能性があります。プライバシーだけでなく防犯上の観点からも位置情報が記録されるのが好ましくない場合があります。

1-2-2.SNSを経由して位置情報が知られてしまう

設定により、SNSでは投稿時に位置情報も一緒に登録することができます。友人などの間で位置情報を共有して楽しむことができる機能なのですが、「自宅にいます」という内容の投稿を行い、それと同時に位置情報が登録されたら、その位置情報を元に自宅の場所を特定されることにつながります。

芸能人がSNSから自宅を特定されたという事例もあり、ストーカー被害に発展するリスクをはらんでいます。

1-2-3.意図しない行動記録が残りトラブルの原因になる

正確すぎる位置情報が、時には人間関係に悪影響を及ぼすこともあります。実際に考えられるのは本人の話とiPhoneに記録されている位置情報の辻褄が合わず、トラブルの原因になるといったケースです。

もし人間関係への悪影響が懸念される場合は、iPhoneの位置情報機能を適切に設定しておくことをおすすめします。

1-2-4.位置情報の共有設定により意図しない位置情報が共有されてしまう

ファミリー共有の設定など、iPhoneの位置情報を他の人と共有することもできます。家族間などで安否確認のために利用することが想定されている機能ですが、この機能によって意図しない位置情報まで伝わってしまい、それがトラブルの原因になることもあります。

特にこの機能は「浮気防止機能」と呼ばれることもあるため、場合によっては男女間のトラブルに発展することも考えられます。

1-3.位置情報以外にも注意しておくべきこと

iPhoneの位置情報機能と直接の関わりはありませんが、今ではSNSなどで個人が簡単に情報を発信できる時代です。そのため、SNSによく行く場所の地名を安易に書き込んだり、自宅を推定されるような書き込みをするなどの行為は個人情報漏洩のリスクをはらんでいます。

女性アイドルがSNSに投稿した写真から自宅が特定された事件も発生しており、なんとその事件では瞳に映った風景から自宅が特定されたそうです。

これらのリスクは位置情報をオフにしていても起こり得ることなので、SNS時代に潜むリスクとして認識しておく必要があるでしょう。

2.現在の設定を確認する方法

お使いのiPhoneについて、現在の位置情報設定がどうなっているのかを確認する方法の解説です。

2-1.位置情報の現在設定を確認する

お使いのiPhoneが現在、位置情報をどのように扱っているのかを知るには「位置情報サービス」の設定を確認することで知ることができます。

「設定」アイコンをタップすると、設定メニューが開きます。ここから「プライバシー」をタップすると以下の画面になります。ここで「位置情報サービス」をタップします。

次の画面で、位置情報サービスの有効/無効を切り替えるスイッチがあります。これがオンになっているということは、iPhone自体が位置情報の機能を有効化していることが分かります。

2-2.個別のアプリについて位置情報の設定を確認する

iPhoneにインストールされている個別のアプリごとに位置情報の有効/無効を設定することができるので、その設定情報も確認してみましょう。

「設定」アイコンから「プライバシー」の項目に進み、「位置情報サービス」を選択します。

次の画面で位置情報サービスが有効になっていることを確認、その上で下に一覧表示されている個別のアプリをタップします。ここでは「App Store」の位置情報設定を確認してみましょう。

「App Store」をタップすると、このアプリに関する位置情報の設定を確認できます。この場合は「このAppの使用中のみ許可」にチェックが入っているので、App Storeアプリが起動している時のみ位置情報を利用できるように設定されていることが分かります。

2-3.自分の位置情報共有設定を確認する

自分の位置情報を誰かと共有しているかどうかを確認するには、「設定」アイコンから「プライバシー」→「位置情報サービス」の順にタップしていきます。

位置情報サービスの設定画面で「自分の位置情報を共有」をタップします。

次の画面で「位置情報を共有」のスイッチを確認してオンになっていれば位置情報がその下に表示されている人たちに共有されています。オフになっている場合は、誰にも共有されていません。

3.iPhoneの位置情報を設定する方法

お使いのiPhoneについて、位置情報の設定を任意に設定する方法の解説です。セキュリティの観点から、位置情報の利用は必要最小限にしておくのが基本です。

3-1.位置情報を使う予定がない場合は常にオフにしておく

iPhoneを利用するにあたって位置情報を使う予定がないのであれば、本体ごと位置情報の設定を無効化しておいたほうが無難です。

「設定」アイコンから「プライバシー」を選択、「位置情報サービス」へと進みます。

ここで「位置情報サービス」のスイッチがオンになっていると位置情報機能が有効になっているので、ここをタップしてオフにします。

位置情報サービスをオフにしようとすると確認画面が表示されます。位置情報サービスを無効にすることで発生する影響も含めて注意が促されるので、そのまま無効にして問題が無ければ「オフにする」をタップして設定完了です.

3-2.アプリによってオンにしておきたい場合の設定方法

iPhone本体の位置情報機能は有効にした状態で、個別のアプリごとに位置情報をどう取り扱うかを設定することもできます。

「設定」→「プライバシー」→「位置情報サービス」の順に進み、位置情報サービスがオンになっていることを確認した上で位置情報の取り扱いを個別に設定したいアプリをタップします。

ここでは、Facebookの位置情報を設定してみましょう。アプリの一覧からFacebookをタップします。

次の画面では、Facebookアプリに位置情報の利用をどのように許可するかを設定できます。現在は「このAppの使用中のみ許可」にチェックが入っているので、Facebookアプリを利用している時だけ位置情報が利用できる設定内容です。

この設定内容を変更して一切の位置情報利用を禁止する場合は「許可しない」をタップします。

Facebookアプリでは写真アプリと同様に特に位置情報の扱いに注意してください。

4.すでに記録されている位置情報を消す方法

プライバシーの観点から、意図しないものも含めてすでに記録されている位置情報を削除する方法を解説します。

4-1.行動履歴を確認する

iPhoneの「行動履歴」では、これまでの位置情報が履歴情報として記録されています。リアルタイムでどこにいるのかという位置情報が漏れることも危険ですが、それまでの履歴情報が漏れることはさらに大きな危険を招く恐れがあります。

iPhoneの行動履歴を確認するには、「設定」アイコンから「プライバシー」→「位置情報サービス」の順にタップをして位置情報サービスの画面を開きます。位置情報サービスの画面を下にスクロールさせていくと、アプリ一覧の下に「システムサービス」という項目があるので、これをタップします。

次に「利用頻度の高い位置情報」をタップします。

ここ表示されるのは、位置情報の中でも頻繁に滞在している場所です。自宅や会社など特にプライバシーに関わる情報が登録されている可能性が高いので、確認してみた上で問題があると思われる場合は削除しておきましょう。

履歴情報の削除については、次項で解説します。
 

4-2.行動履歴を消去する

「利用頻度の高い位置情報」として記録されている履歴情報を削除するには、画面下の「履歴を消去」をタップします。

なお、今後もこの履歴情報が記録されるのが好ましくない場合は同じ画面で「利用頻度の高い位置情報」を無効化しておきます。

4-3.すでに撮影した写真の位置情報を消去する

iPhoneのカメラアプリは設定によって撮影時に位置情報を同時に記録します。これが問題になる恐れがあることはすでに解説しましたが、ここではすでに撮影した写真に位置情報が記録されているのかどうかを確認して、問題があるようであれば位置情報を消去する方法を解説します。

なお、写真の位置情報についての詳しい情報は「知らない間に自宅の住所が特定される?写真の位置情報を知って情報漏洩に備える」で解説しています。iPhoneだけでなく各デバイスでの確認方法、消去方法についても解説していますので、ぜひそちらもお読みください。

iPhoneで写真の位置情報を確認、消去するには「Photo Check」という無料アプリがおすすめです。「Photo Check」はApp Storeから入手可能です。

Photo Checkダウンロードページ

「Photo Check」をインストールすると、既存の写真に位置情報が記録されているのかどうかをチェックしてくれます。「今すぐ確認する」をタップすると、チェックが始まります。

このケースでは、688枚の写真に位置情報が検出されました。

「Photo Check」では、個別の写真に記録されている位置情報を地図で確認することもできます。

この位置情報を削除したい時は、「位置情報を除去する」をタップします。

 

5.うまく利用すると便利な位置情報機能


ここまでiPhoneの位置情報についてリスクやその対策について解説してきましたが、本来この機能は適切に利用するととても便利なものです。最後にiPhoneの位置情報をうまく利用する方法について解説します。

5-1.「探す」機能で迷子を防止する

iCloudファミリー共有を設定することで、同じく共有の設定をしているiPhoneの位置情報からそのユーザーがどこにいるかを知ることができます。家族それぞれがiPhoneを持っている状態で離ればなれになってしまっても、iPhoneの「探す」機能を使うことで位置を特定、お子さんであれば迷子になることを防止できます。

外出先だけでなく、例えばお子さんが夜遅くに塾通いをしている場合にお子さんの現在位置を把握することにも利用できます。家族と位置情報を共有する機能の詳細については、アップルの公式ページもご参照ください。

家族と位置情報を共有する(アップル)

5-2.「探す」機能で紛失したiPhoneを見つけることができる

前項の機能はiPhoneを家族などそれぞれの人が手元に持っている前提での利用方法ですが、万が一iPhoneを紛失したり、盗難に遭ってしまった場合であっても位置情報によって現在位置を知ることができます。

これについては「探す」機能を使って、家族など別のiPhone端末から自分もしくは家族などのiPhoneについて現在位置を特定し、その位置情報から端末を取り戻すのに役立ちます。

5-3.位置情報ゲームで新しいジャンルのスマホゲームが人気に

「ポケモンGO」の大ヒットは、位置情報ゲームという新しいジャンルの幕開けを感じさせる出来事でした。実際の道路や街並みをゲーム空間のマップに見立てて、位置情報をもとにプレイヤーが歩いて移動をするとゲームが進行していくというのは、画期的なアイディアです。

その他にも「ドラゴンクエストウォーク」など位置情報を利用したスマホゲームはその後もヒットが続いており、ながらスマホの問題が起きるといった側面もありますが、ゲームの新しいジャンルを位置情報が開拓したのは間違いないでしょう。

6.(参考)iPhoneの位置情報は偽装が可能

位置情報はとても便利なものであり、その一方でリスクもはらんでいることをお伝えしてきましたが、最後にその前提にも関わる事実を1つお伝えしておきたいと思います。それは、iPhoneの位置情報を偽装できるアプリの存在です。

便利な使い方をするにも、はたまた悪用するにも、iPhoneの位置情報が正しいことが前提になるわけですが、位置情報を偽装できるアプリを使用することにより、意図的に位置情報を別の場所にすることができてしまいます。

悪用の恐れがあるので具体的なアプリ名は伏せますが、前項でご紹介した位置情報ゲームでの不正に使用されることも多いようです。人によってはそれ以外の用途も考えられますが、トラブルの原因になるので使用しないことを強く推奨します。位置情報ゲームでも不正が発覚するとアカウント削除などの厳しい処分が下される可能性が高いと言われているので使うべきではないでしょう。

読者の皆さんは、「iPhoneの位置情報は偽装する方法が存在するが、原則として使用する必要はない」という点を押さえておいていただければと思います。

7.まとめ

iPhoneの位置情報機能は、正しく利用すればスマホならではのとても便利な機能です。しかし、位置情報が正確であるがゆえに、その情報が漏洩した時のリスクが多くの人を不安にさせていることも事実です。

このリスクをうまく管理しながら位置情報機能を安全かつ快適に利用するには、現在の設定をしっかりと把握した上で、過去の位置情報も含めて適切に管理することが大切です。

この記事ではその方法を全て解説していますので、iPhoneの位置情報とうまく付き合うためにお役立てください。

※記事内容の利用実施は、ご自身の責任のもとご判断いただくようお願い致します。

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