パソコンの内蔵カメラやスマホをWebカメラとして使用する方法

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リモートワークやオンライン飲み会などの需要で「Webカメラ不足」が指摘される中、パソコンの内蔵カメラやスマホのカメラを利用できる方法を解説します。


海外や遠隔地との打ち合わせにWeb会議システムを使用するニーズは以前からありましたが、2020年の新型コロナウイルス感染拡大はテレワークやオンライ授業、オンライン飲み会といった需要を急増させる契機となりました。

在宅ワークやリモートワークという新しい働き方、リモート授業という新しい学び方が広がりを見せるのにあわせて、これまでパソコンでカメラを使用することをあまり考えていなかった人の中にもその必要性を感じる人が多くなりました。そんな中で、できることならわざわざ専用のWebカメラを買わずに今あるもので対応したいと考えている方も少なくありません。

最近のノートパソコンやモニター一体型のデスクトップパソコンはカメラが内蔵されていることが一般的で、それを使えばオンラインミーティングは基本的に問題ありません。カメラが内蔵されていないモデルのデスクトップパソコンではスマートフォンをWebカメラの代わりすることも可能であり、必ずしもWebカメラを購入する必要はありません。

本記事では内蔵カメラの使い方やスマートフォンをWebカメラとして使う方法、カメラが映らない時の対処法を解説します。

1.オンラインミーティングはWebカメラを購入しなくても可能

冒頭で述べた通り、わざわざWebカメラを購入しなくてもオンラインミーティングは十分可能です。

1-1.パソコンに内蔵されているカメラを使用する

最近のノートパソコンやモニター一体型デスクトップパソコンは液晶モニターの上部にカメラを内蔵しているタイプが一般的です。このカメラを使用できるように設定すれば、オンラインミーティングに十分対応できるようになります。

1-2.スマートフォンをWebカメラとして使用できる

スマートフォンの普及率の高さから、「iVCam Webcam」や「DroidCam Wireless Webcam」などスマートフォンをWebカメラとして使用できるようにするアプリが多数リリースされています。

高画質である必要がない場合や数人程度のオンラインミーティングであれば、この方法で十分対応が可能です。

1-3.市販のWebカメラが必要になるケース

市販のWebカメラが必要になるケースは以下2つに分けられます。

  • カメラが内蔵されていないパソコンを使用していて、スマートフォンをWebカメラとしない場合
  • カメラが内蔵されているパソコンを使用しているが、内蔵カメラが持つ解像度以上の画質が必要な場合

パソコンに内蔵されているカメラの性能もメーカーやモデルによって性能差があるので一概に言うことは出来ませんが、市販のWebカメラが内蔵カメラよりも必ずしも優れているとは限りません。

実際に市販のWebカメラには、内蔵カメラ以下の性能の安価なものから、4K対応やズーム機能、細かい画質調整など各種機能を揃えた高価なものまで非常に多くの種類があります。

市販のWebカメラを使うのか、それとも内蔵カメラやスマートフォンを代わりに使うのかは、Web会議システムの利用人数や必要になる画質に合わせて選ぶ必要があります。

2.【Windows版】内蔵カメラをオンラインミーティングに使用する方法

Windowsパソコンの内蔵カメラをオンラインミーティングに使用する方法を解説します。

2-1. 内蔵カメラをオンにする手順

内蔵カメラを使用するためには、ミーティングに使用するアプリが内蔵カメラにアクセスできるようにする必要があります。

手順①
「スタート」ボタンを選択して歯車マークの「設定」を選択したら、表示された画面の下にある「プライバシー」を選択します。

手順②
表示された画面の左側にある「アプリのアクセス許可」欄から「カメラ」を選び、画面右側にある「アプリがカメラにアクセスできるようにする」をオンにします。

手順③
内蔵のマイクを使えるようにする手順もカメラと同様に、「アプリのアクセス許可」欄から「マイク」を選び、画面右側にある「アプリがマイクにアクセスできるようにする」をオンにします。

2-2.内蔵カメラでZoomを使用する方法

内蔵カメラをオンラインミーティングに使用する方法を、利用人数が多いZoomを例に挙げて解説します。

手順①
Zoomを起動したらメールアドレスとパスワードを入力するか、GoogleアカウントやFacebookアカウント、SSOアカウントのいずれかでログインします。

手順②
Zoomにログインしたら、「ビデオありで開始」を選択することでパソコンに内蔵されたカメラを使用した通話をスタートできます。
すでに他のメンバーがZoomでの通話を開始している時は「参加」を選択し、招待URLを入力すると通話に参加できます。

2-3.【Mac版】内蔵カメラをオンにする手順

Web会議システムのカメラやマイクへのアクセスが無効にならないように、権限の編集を行います。

手順①
画面左上にあるAppleロゴを選択して「システム環境設定」を選択します。次に、開いた画面にある「セキュリティとプライバシー」を選択します。

手順②
「セキュリティとプライバシー」画面の左下にあるロックアイコンを選択し、OS管理者のユーザー名とパスワードを入力したら、「ロック解除」を選択します。

手順③
「プライバシー」の項目を選んだら「カメラ」を選択して、Zoomなどアクセスを許可したいWeb会議システムのチェックボックスにチェックを入れます。

チェックを入れたWeb会議システムの再起動を求めるウィンドウが表示された場合は、マイクを有効にする必要があるので「後で」を選択します。

手順④
「マイク」もカメラと同様の手順でアクセスの許可を行います。

2-4.内蔵カメラでZoomを使用する方法

内蔵カメラをオンにしたら、Zoomを起動して使用してみましょう。

手順①
Zoomを起動して、Zoomがカメラにアクセスことの許可を求めるメッセージが表示されたら「OK」を選択します。

手順②
メールアドレスとパスワードを入力するか、GoogleアカウントやFacebookアカウント、SSOアカウントのいずれかでログインします。

手順③
Zoomにログインしたら、「ビデオありで開始」を選択することでパソコンに内蔵されたカメラを使用した通話をスタートできます。
すでに他のメンバーがZoomでの通話を開始している時は「参加」を選択し、招待URLを入力すると通話に参加できます。

3.スマートフォンをカメラとして使用する方法

ここではスマートフォンをカメラとして使用する方法として、利用人数が多い「iVCam Webcam」を使ってZoomに接続する手順を解説します。

3-1.【Android版】スマートフォンをWebカメラとして使用する方法

最初に、Android端末をWebカメラとして使用する方法を解説します。

手順①
「iVCam Webcam」の公式サイトからアクセスし、「Download for Windows」からパソコン版をダウンロードします。

【参考】iVCam Webcam公式サイト

セットアップ画面に従ってセットアップを完了すると、以下の画面が表示されます。

手順②
Android側で「iVCam Webcam」アプリをインストールしたら起動し、カメラとマイクへのアクセスを許可します。
「“自分のパソコン”上のiVCamが見つかりました」が表示されたら、再生ボタンを選択します。そうすると、スマートフォンがWebカメラとして認識されて、パソコン側のディスプレイに映像が表示されます。

手順③
この状態のままだとZoomでカメラ認識をした時にZoomに移る画面が左右反転するので、パソコン側の「iVCam Webcam」画面の右下にある歯車アイコンを選択して「カメラ設定」を表示します。

「カメラ設定」画面にある左右反転アイコンを選択すると「iVCam Webcam」側の映像が反転します。これで、Zoom側の画面は左右反転せずに正常に映るようになります。

3-2.【iOS版】スマートフォンをWebカメラとして使用する方法

次に、iPhone端末をWebカメラとして使用する方法を解説します。Android版とほぼ同じ手順です。

手順①
最初に、Androidの手順②までと同じ作業を行います。

iPhoneの場合は「”iVCam”は通知を送信します。よろしいですか?」が表示されますが、こちらは「許可」と「許可しない」のどちらを選んでも構いません。

手順②
iOSの場合は「iVCam Webcam」画面が最初から左右反転した状態で表示されます。しかし、Zoom側では左右反転せずに映し出されるので、このままで構いません。

3-3.スマートフォンをZoomに接続する方法

スマートフォンをWebカメラにした後にZoomにつなぐ方法を解説します。AndoridもiOSも手順は同じです。

手順①
Zoomを起動し、右上にある「設定」を選択します。表示されたメニューにある「ビデオ」を選択し、画面右側にあるカメラ欄で「e2eSoft iVCam」を選択します。

手順②
次に設定メニューから「オーディオ」を選択し、画面右側にあるマイク欄でiVCamを通したスマートフォンのマイクを選択します。マイクはパソコンによって利用している機種によって名前が異なる可能性があります。これでスマートフォンをWebカメラとしてZoomで使用できるようになります。

4.Web会議システムでカメラが映らない時の対処法

Web会議システムを使おうとしたら、カメラが映らなくて画面が真っ暗になるというトラブルがあります。このようなカメラ関連のトラブルで困っている方に向けて、パソコン内蔵カメラとスマートフォンのそれぞれの対処法を解説します。

4-1.パソコン内蔵カメラが映らない時の対処法

4-1-1.Web会議システム側の設定を確認

画面が真っ暗で何も映らない時は、Web会議システム側でエラーが出ていないか確認しましょう。もしエラーメッセージが出ている場合は、メッセージを参考にして原因を特定して問題の解消をしましょう。

また、テストコールは移るのに実際のミーティング画面が映らない場合はカメラ(ビデオ)設定を確認して、ホストや参加者のカメラ(ビデオ)がオンになっているかを確認しましょう。

4-1-2.パソコンがカメラを認識しているか確認する

もしも「カメラを検出できません」といった内容のエラーが出た場合は、パソコンがカメラを認識していない可能性があります。その場合は「デバイスマネージャー」を開いて「イメージングデバイス」を選択します。

展開されたツリーに使用したいWebカメラの名前がある場合は、「スタート」ボタンをクリックして表示されるアプリ一覧から「カメラ」を選択し、標準のカメラアプリを起動して正常に映るか確認します。

もしデバイスマネージャーにカメラ名が表示されなかったり、標準のカメラアプリが映らない場合は、Windowsやデバイスドライバーに問題がある可能性があります。

4-1-3.パソコンを再起動する

先に紹介した2つの対処法を試してみても効果がない場合は、パソコンを再起動してみると問題が解決することもあります。

4-1-4.テレビ会議システム以外のアプリを閉じる

カメラを利用するアプリが複数起動している場合は、テレビ会議システムの外像が正常に映らないケースがあります。もし使用するテレビ会議システム以外でカメラと関連しているアプリを開いている場合は、それを閉じてみるとカメラが正常に映ることが期待できます。

4-1-5.セキュリティソフトのカメラ保護機能を無効にする

セキュリティソフトのカメラ保護機能によってWeb会議システムがカメラにアクセスできず、画面が正常に映らないケースがあります。

導入しているセキュリティソフトにカメラ保護に関する機能がないか確認し、必要であればWeb会議システムのカメラへのアクセスを許可するように設定しましょう。

4-1-6.Web会議システムを再インストールする

Web会議システムに問題があるためにカメラが映らないことがあります。このケースが疑われる時は一度Web会議システムをアンインストールして、最新版を再インストールすると解決することがあります。

4-1-7.Web会議システムのカメラへのアクセスを許可する

パソコンのセキュリティ機能によってWeb会議システムがカメラにアクセスできないことも、カメラが映らない原因になります。

「【Windows版】内蔵カメラをテレワークに使用する方法」の「内蔵カメラをオンにする手順」をご覧いただき、「アプリがカメラにアクセスできるようにする」が「オン」になっていることを確認してください。

もしオンオフのスイッチがグレーアウトしている場合は、上にある「変更」ボタンを選択して「このデバイスのカメラへのアクセス」の設定を「オン」にしてみてください。

それでも映らない場合は、ページ下部にある「デスクトップアプリがカメラにアクセスできるようにする」を「オン」にしてみてください。

4-2.スマートフォンのWebカメラが映らない時の対処法

ここからは、スマートフォンをWebカメラの代わりとして使用した時に正常に映らない場合の対処法を解説します。

4-2-1.パソコンとスマートフォンを同一のネットワークでつなぐ

スマートフォンをWebカメラの代わりにする時は、パソコンとネットワーク接続をして使用することになります。このため、パソコンとスマートフォンのネットワークが異なるとパソコンに接続できず、Webカメラが正常に映りません。

例えば、パソコンがLANでスマートフォンが4G/5G回線の時は接続できないため、どちらも同じネットワークを使って接続するようにしてください。

4-2-2.ファイアウォールに接続を許可するアプリケーションを追加する

パソコンのファイアウォールによってスマートフォンからの接続がブロックされると、スマートフォンのWebカメラが映らない可能性があります。

この場合は「コントロールパネル」の「システムとセキュリティ」にある「Windows defender ファイアウォール」を選択し、「アプリにWindows defenderファイアウォール経由の通信を許可する」からスマートフォンをWebカメラにするアプリを追加します。また、セキュリティソフト側のファイアウォールでアプリがブロックされている場合は、アクセス許可の設定を追加することでWebカメラが正常に映る可能性があります。

例えばノートンのファイアウォールは「プログラム制御」でアクセス設定を確認できます。もしスマートフォンをWebカメラにできるアプリが遮断されていた場合は、アクセスを「許可」に変更することで正常に動作することが期待できます。

5.まとめ

オンラインミーティングやオンライン飲み会などでWebカメラが必要になった際に、特に高い画質が必須ではない場合はパソコン内蔵カメラやスマートフォンでも対応可能です。具体的な使い方は本記事で解説している方法を参照いただき、Webカメラが必要なさまざまな場面にお役立てください。

※記事内容の利用実施は、ご自身の責任のもとご判断いただくようお願い致します。

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